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「僕は今日が初めての伝言ダイヤルで
次に利用する事はないから、さよならですね」
「ありがとう」って電話を切ろうとしたら
美佳から『ポケットベル』の
番号を教えてくれますか?」って
まさかとは思ったが、私はまぁ教えるぐらい
構わないかって、教えてあげた。
(当時はまだスマホはなく携帯電話は
出始めで、ありはしたけれども
持っている人の方が断然すくなく
少しお金に余裕のある人のステータス
のようなもので、多くはポケットベル
かPHSだった。
学生たち若い子はポケベルが必須アイテム
だった時代だった)
(のちに震災のあと携帯が急速に普及する)
家に帰る車の中でやっぱりサクラだったん
だろうなって思いながら、けれど
少し、ポケベルを聞かれた事に
期待してわくわくしていた自分がいた。
(サクラ=おとり)
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