1. サクラ

5/5
前へ
/136ページ
次へ
それから1週間がたち、私のポケベルは 全くならず、忘れかけていたころ 「TELクダサイ07884x4xxx」と  ベルメッセージがきた。 何かわからず、とりあえずそこに電話をしてみた。 「はい、シュクル岡本店でございます」  ?なに?間違いベルか?と思いながらも 「そちらの番号がベルにはいったんですが」 『あ、はい少々お待ち下さい』   と言われ少し待っていた。 「お待たせ致しました、覚えていますか?  美佳です...あっ!少し待て下さいね」 また数分待たされていた間 「美佳さん?」 「伝言ダイヤルの?ほんと?」 すこし考えながら混乱していた。 「はい、お待たせしました、美佳です」 「(しん)さんですよね」  (名前を言ったことすら覚えていなかった) 「そうです、え、ほんとに美佳さん?」 「はい、そうですよ」 「それより、ここはどこなんですか?お店?」 「はい私が働いてるお店です」 「え?さっき他の方が出ましたけど」 「うん、大丈夫、休憩に行ってもらったので、  今はわたしひとりですよ」 「あっ、そうですか」 突然の事に、冷静な彼女とは反対に私は 緊張しまくり、ちょっとパニックになっていました。  (2人のポケットベル=ベルは  ポケベル打ちで少しだか文字表示できる機種  数字2つを打つだけで定型文も送れる  それよりもポケベル語の数字の語呂合わせで  送ることが多かった、49106で至急telと読む)
/136ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加