1. サクラ

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それから1週間がたち、私のポケベルは 全くならず、忘れかけていたころ 「TELクダサイ07884x4xxx」と  ベルメッセージがきた。 何かわからず、とりあえずそこに電話をしてみた。 「はい、シュクル岡本店でございます」  ?なに?間違いベルか?と思いながらも 「そちらの番号がベルにはいったんですが」 『あ、はい少々お待ち下さい』   と言われ少し待っていた。 「お待たせ致しました、覚えていますか?  美佳です...あっ!少し待て下さいね」 また数分待たされていた間 「美佳さん?」 「伝言ダイヤルの?ほんと?」 すこし考えながら混乱していた。 「はい、お待たせしました、美佳です」 「(しん)さんですよね」  (名前を言ったことすら覚えていなかった) 「そうです、え、ほんとに美佳さん?」 「はい、そうですよ」 「それより、ここはどこなんですか?お店?」 「はい私が働いてるお店です」 「え?さっき他の方が出ましたけど」 「うん、大丈夫、休憩に行ってもらったので、  今はわたしひとりですよ」 「あっ、そうですか」 突然の事に、冷静な彼女とは反対に私は 緊張しまくり、ちょっとパニックになっていました。  (2人のポケットベル=ベルは  ポケベル打ちで少しだか文字表示できる機種  数字2つを打つだけで定型文も送れる  それよりもポケベル語の数字の語呂合わせで  送ることが多かった、49106で至急telと読む)
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