2人で1人の私

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2人で1人の私

私=身体 自分=心 私は自分が大好き!本当に好き! そう言えていたことがどれだけ幸せか…。 自分を大切にしたい。 だから私は元気で健康で、何よりも笑顔いっぱいの毎日が送れていた。 けれど、ある時期から私は自分の事を愛さなくなった。それは環境が変わるとき。 愛されなくなった自分はハートのカタチをしていて、綺麗で大きくて艶があったはずなのに、今は小さく縮んでしまい亀裂が入りそうになっている。 一体、私はどうしちゃったの? 愛してくれて、生まれてから今に至るまでの思い出を「心」と「身体」分け、前向きに生きてこうと改めて思うことができる、1人の人間の取り扱い説明書をここに記す。 私=身体 自分=心 私の頭の中から「上から見てるね」そう聞こえた。 スッと我慢の限界になった自分が、私から抜けた瞬間。私は身体という殻だけが残ったような…不思議な感覚に襲われた。 生きているのに、生きていないような…。 早く自分を取り戻さないと。 「もし、寿命を10年与えられるとしたら、どのように生きたい?」 そう言われたら、人は何て答えるのだろう。 お金持ち、健康、異性になってみたいとか。 有名人になりたい、テレビに出てみたい。 そんな感じだろうか。 もちろん、今の人生を延長したいと答える幸せな人もいるだろう。 でも私は、断言する。 「自分のことをもっと愛したい」と。 他人に愛情を求めず、自分自身のことを1番愛し、大切にする10年として延長したい。 だって、私たちは一心同体なのだから。 1人の人間の外見と中身。 どうしてもっと自分のことを気にかけてあげなかったのか、好きにならなかったのか。 寂しかったし、泣きたかった。 親や兄妹に、もっと側に居て欲しかった。 強がっている私が居た…。 その寂しさはハートのカタチである自分に充分伝わった。 これ以上、我慢したら傷付いてハートが保てない。今のままだと崩れてしまう。 すると、また頭の中から、 「ごめん…悪いけど、少し休みたい。私には熱を出させちゃうだろう」 自分の声を聞こうとしない私には、身体に症状として出さないと気付いてもらえない。 心のカタチを修復するには休むことが1番なんだ。 きちんと休んでくれたら、その間に自分もハートの形を取り戻すから。 ショックを受けたら傷付くのは自分なの。 私がネガティブな事を考えたり、無理しすぎたら、全てのダメージが胸の奥にひそんでいる自分にくる。もう、限界だよ。受け止められない…。 どうしてもっと大切にしてくれないの?楽しく生きたくないの? ハートが…可愛くて輝いていたのに、擦れたり割れたり。 お願いだから、言葉にして!押さえ込まないで誰かに悩みをはきだして!自分には受け止められない!もっと大切にしてよ。 お願いだから…。 私には、スポットライトを浴びて輝く景色を見る日がきっと来る。 一瞬で辛いことを忘れるほどの思い出が。 信じて。心と身体は通じ合わないと。 どうして生まれてから死ぬまで一緒な自分のこと、大好きにならないの? 想像していた人生とはまるで違う生活を送っているね。でも、もっと聞いて。どうか愛して。主役は私でしょ? 良くも悪くも人生は私が主役なんだ。 これからも楽しく健康で生きていたいから。 「自分なんかどうせ…」なんて悪口を言わないで。 そうじゃなきゃ、身体にまた出ちゃうよ…。抱えきれないよ…。 何が起こるか分からない世界で必死に生きている、これからも生きていくんだから。 身体と心はニコイチでしょ? 熱を出した私は、会社を休んだ。 夜、空を見上げた。 雲と雲の切れ間から、ひょっこり顔を出した月が見えた。 私は何を思ったのかな? 切ない気持ちが私を通じて自分に届いた。 やっぱり…。ずっと泣きたかった? 月が自分を照らしているようで…。 泣けたことが嬉しかったんだね。 きちんと自分のことを、考えてくれたんだね。ありがとう。 沢山泣いてスッキリしてね。 私が泣いたり笑ったりできるのは、自分を大切にしてくれているからだよ。 これからも仲良くやっていこう。 これまで学生だった私が、親元を離れ、社会に出て働き始めたら、急に人とのコミュニケーションの取り方が分からなくなってしまった。 でもね?会社は友達をつくる場所ではないよ? そりゃぁ、悩むよ。 そんな時は、連絡先に私をよく知ってる人の名前が沢山あるでしょ。1人じゃない。 自分も、私がいるから寂しくない。 仲良く生きていこう。 楽しい時は心からテンションを上げて、 悲しい時は心底悲しくなって。 そんな10年をプラスできたら幸せだね。 だって、私と自分は一心同体なのだから。 改めて。私はこれからはもっと自分の声を聞く。 だから…どうかこれからも、末永くよろしくお願いします。 私たちは一生、両想いだからね。
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