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ドヤ顔で言われ、つけ麺の店からさほど離れていない店に辿り着いた
またラーメン屋…
でもさっきの店と比較すると並びはなく、すんなり入店する
「ここ本店は板橋にあるんだけどさ、激辛ラーメンが人気で!
ほら、コンビニにもこの店のカップ麺や冷食があるだろ!?」
あー、見た事あるな
その実店舗だったのか
「辛いの苦手だったり、初心者は野菜タンメンおすすめだぞ」
と、中目黒さんに勧められた野菜タンメンを食券で買う
縦長の入り口を抜けるとテーブルフロア、左側にカウンターがあった
「…ラーメン、お好きなんですね?」
ラーメンを待つ間、愛好家としか思えない単語と言うのか、言語がさっきから飛び出してきていたし、ラーメン屋しか巡っていないので、薄々感じていた事を言う
「うん!
大好き!」
満面の笑顔でそんな事を言うもんだから…
思わず笑った
「なんだよ?
何かおかしかったか?」
「っはは…
いや…
ラーメン、好きなんだなって」
「え…?
そうだけど」
「うん
いいと、思います」
「え…?
どう言う事?」
「いえ、別に」
「後は、携帯禁止の牛丼屋の近くに淡麗系ラーメンと、パソコン屋の近くに九州ラーメンと、後は、電気屋の裏道にインスパイア系と…
でもその前に、新宿の、さっきの魚介豚骨系リベンジしようぜ!」
「そうですね、また次も行きましょう…」
ラーメンを食べ終えたばかりなのに、次に食べたいラーメンの話をする中目黒さんに驚きながら、水を飲んで一息ついていると、中目黒さんが言った
「食後に甘い物食べたいなあ…」
え…
まだ食べるの…?
と言うか、食べられるのか?
僕は結構きてるけど…
「ファミレス今何のフェアやってるんだろ?調べてみよ」
行く気満々…
結局ファミレスに行って、中目黒さんはパフェを頼み、僕はドリンクバーを頼んだ
幸せそうに、パフェを頬張る中目黒さん
…なんか
無邪気な子供みたいだ
「美味しいですか…?」
「んまい!」
暫くそんな中目黒さんを眺めていたら、何故かそっとパフェを前に差し出された
「そんなじっと見て…
パフェ食べたいなら、食べてもいいぞ?」
いや、僕は食いしん坊か
帰りの電車
中目黒さんの付き添いだったのに
なんだかんだ…
東京観光を楽しんでしまったな…
なんて、隣で寝ている中目黒さんを見ながら振り返る
でも
女の人と、こうして二人きりで出かけたのは初めてで…
世の中の恋人たちは
こう言う事をしたりして楽しんでいるのかな、なんて
人と付き合ったことはないけど
周りのカップルみたいな人が経験するだろう、そんな事が…
少し理解出来た気がした
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