石の巫女

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 いいよ、なんて言ってないのに、リオくんはすぐに具現化して男の子の姿になった。  倉橋さんがものすごく驚いて目を見開いてる。  でもさすがは大人ってことかな?  深く息をはいて平静をたもとうとしてた。 「大丈夫、カナメは間違ってない」  目の前に立ったリオくんは優しく笑って私を肯定(こうてい)してくれる。  リオくんは私の味方なんだって思ったら、ホッとしてイライラも治まった。 『そうだよ! カナメちゃんはトクベツなんだから! トワ、ホントわかってない!』 「オウちゃんも……」  ぷんぷんって効果音でもつきそうなオウちゃんの声も聞こえた。  もちろんトパーズにもさわってない。 「どういうこと? 石にさわってないのにリオくんとオウちゃんの声が聞こえるよ?」 「たぶん石の部分に直接さわらなくても持っているだけで聞こえるようになったんだ。……やっぱり力が強くなってる、石の声を聞くまじないはカナメと相性(あいしょう)が良すぎたんだな」 「ちょっと待てよ! どういうことだ!?」  どういうこと?って思っていたら、私より先に永遠が叫んだ。 「要芽の力が強くなってるってどういうことだよ!? まじないが相性(あいしょう)良すぎた? そんなの聞いたことないぞ!?」 「カナメはトクベツなんだよ。それより、呪われた石がどこにあるのかハッキリさせた方がいいんじゃないか?」  疑問ばっかり口にする永遠にリオくんは淡々(たんたん)と話す。  そしたら春香さんが「たしかにそうね」とリオくんに同意した。
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