静かな告白

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静かな告白

 気が付くと知らない天井が広がっていて、でもおそらくこの場所が病院であることは、なんとなく理解できた。  熱で苦しかったけれど、だからってここまでの事を思い出せないわけではなかったから、たぶんそれほど重篤ではない。 「疲れが出たのかな......」  そんな風に独り言を呟いて、お腹をさする。  そしてすぐ後に、病室の扉が静かに開く。 「おっ、よかった、大丈夫そうで......」 「おじさん......」 「ったく、ビックリさせやがって......」  そう言いながら近づく彼の手元には、コンビニのビニール袋があって......    私の隣に座って「何か飲むか?」と言いながら、その袋の中からスポーツドリンクや水やお茶、オレンジジュースなんかも出して、私はそれを見て少し笑って......  でも深夜の病室だから、静かに言う。 「フフッ、買い過ぎだよ......」 「仕方ないだろ、どれが良いかなんてわからなかったんだから......」 「そっか、ありがと......あのね、おじさん」 「ん?」  そして静かに、私は白状する。 「......あのさ、全部、言うね」 「......うん」  あまりにも静かな、 「私ね、妊娠してるの」  病室の中で......
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