落語の富

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落語の富

 物の化け物で物の怪だ。  手拭いである。  それは元は落語家の手拭いだった。  その落語家の得意な話は水屋の富、宿屋の富など富くじがからむ話が得意だった。その手拭いは落語家と一緒に演じたのだ。  落語だと富くじがよく当たる。だからその手ぬぐいに宝くじを挟めば当たるという手ぬぐいだ。  男がその手拭いを手に入れた。  ものは試しと宝くじを買って手拭いに挟んだ。  宝くじは当たった。 「末永くこれからもよろしくお願いします」  男は手拭いに感謝した。  そして、男は手拭いごと宝くじをなくしたのだった。  落語は落ちがつくからから落語だ。  おあとがよろしいようで。てんてん。  
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