第1話 遠野みやこ

1/7
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/94ページ

第1話 遠野みやこ

「おーい! サッカーしに行こうぜ!」 「あ、待てよ!」  給食を食べ終わった後の待ちに待った「お昼休み」はみんな自由に外に遊びに行ったり体育館に行ったり……。 「ねぇねぇ――」 「――だよね!」  教室に残って友達とお話をしたり、本を読んだり……みんな自由に過ごしている。 「ZZZ……」  中にはねちゃっている人もいるみたい。  そんな中、みんな自由にお昼休みを過ごしている中。自分のつくえの上に針と糸を出してせっせと何かを作っているのが……私『遠野(とおの)みやこ』である。 「うーん……と」  今年、私は小学五年生になったのだけれど……。 「……」 「えー! 本当!?」 「本当だって!」  私の耳に、外や体育館に行かずに教室に残って楽しそうに話している子たちの声が耳に届く。 「ねぇ、何読んでいるの?」 「……探偵シリーズ」 「あ! 知っている! 面白いよね!」
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!