日曜の朝

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日曜の朝

金曜日のパーティーが終わり、乙哉が光輔のペニスを咥えて迎えた朝、光輔の心無い言葉で不安になり乙哉は泣いた。 そのあと光輔は全身で乙哉に愛を囁き、なんとか乙哉の気持ちも落ち着いた。 金曜日の不完全燃焼を解消するかのように、乙哉の身体に赤い痕跡をいくつも残し夕方まで貪りつくした。 ホテルを出て乙哉の実家に着いた頃には辺りは暗くなっていた。 怒涛のような週末も過ぎて見れば、二人の愛の確認に過ぎなかった。 土曜の夜を穏やかに過ごし、購入したキングサイズのベッドで二人抱き合って眠った。 二人同時に目を覚まし、何も言わずにキスをした。 「光輔おはよう」 「おはよう、このベッド気に入った」 「うん、良かった」 「俺?」 「ベット」 「俺は?」 「良かったよ」 にっこり笑う乙哉を光輔が抱きしめる。 もうすぐ桜が咲き始める、お花見をしてベッドで桜を見ながら乙哉を抱く・・・・・そんな自分を想像しながら乙哉の顔を見ると、なにやらムッっとした顔で見ていた。 きっと何を考えているのかバレたのだろう。 「光輔!お前の頭ん中見えてるよ」 「何だよ!ダメなのか?」 「お花見が先だからな」 「お前こそおんなじ事考えてたんじゃないか」 一階に降りて顔を洗っている間に乙哉が朝食の準備をし、光輔がテーブルセッティングをしている間に乙哉が顔を洗う! そして揃ってテーブルに着いた。 「今日買い物に行こう」 「何買うんだ?」 「お前の服」 「服ならあるけど」 「お前をもっとお洒落にしたいから、今日のお前は俺の着せ替え人形な!」 「嫌だよ!絶対行かない」 「いいだろ、行こうよ」 「あのさ・・・・・僕って変?」 「そんな事あるわけ無いだろ」 「でも・・・・・今のままじゃ嫌なんだろ」 「違うよ、お前を変身させたいの!この前の二階堂社長覚えてるか?あいつがさ、お前に会いたいって言ってきたんだ、だから変身したお前を連れて行って、ビックリさせようと思っただけだよ」 「なんか嫌だな・・・・・二階堂さんは素敵だと思うよ、でもあの人元モデルしてたんだろ?見る目厳しいと思うよ」 「だからだよ、二階堂のビックリした顔見たいだろ乙哉もさ」 「・・・・・」 「決まりな!午前中買い物して、ランチしたら、二階堂の事務所に行こうぜ」 朝食を済ませて、光輔と一緒に行ったのは賑やかなショップが並ぶ街並みから外れた場所にある、小さなショップだった。 見た目も地味で目立たない……… 「乙哉ここだ」 「………」 「やぁーとら!」 「光輔!いらっしゃい!」 「元気してたか?」 「光輔も元気そう。彼が光輔の恋人?」 「そう!乙哉だ」 「すごーい綺麗!光輔凄い人見つけたね」 「始めまして桐谷 乙哉(きりたにおとや)です」 「俺、藍澤 大牙(あいさわたいが)です」 「とら、乙哉の服選んで」 「任せろ」 「とらは凄い奴なんだ、こいつに任せたら驚くほど変身するぞ」 「そうなんだ………」 とらと呼ばれた男性は光輔とどうゆう関係なのか、かなり親しそうなのが気になった。 光輔と呼びとらと呼んでいるのも気に入らない………。
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