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誤解
とらが真剣な顔で光輔に言った。
「光輔、乙哉は俺と光輔の事誤解してるみたい、俺の事説明してくれた?」
「そうか?お前の事は特に話してないけど………誤解してるってどんな風に?」
「俺の事、光輔の元恋人かってさっき聞かれた」
「えぇーーまさか」
「ちゃんと言ってよ」
「わかった」
変身したまま一人残された乙哉はため息をつきながら立ち尽くした。
その時店に二人の客が訪れた、乙哉を見た二人は乙哉のそばに来ると………
「あの~それ、僕も着てみたいんですけど」
「あ………ちょっと待ってもらえますか?僕店の人じゃないので」
「そうなんだ………てっきりショップの人かと思っちゃって、モデルさん?」
「………違います」
その時奥から光輔ととらが出てきた。
光輔に呼ばれて奥の部屋へ行く、とらは客と話をしていた。
「乙哉、お前俺に話があるだろ?」
「どうゆう事?」
「とらの事で聞きたい事があるんじゃないか?」
「どうして別れたの?」
「おい!俺はあいつとは付き合ってもいないし、そういうう関係でもない」
「………そう………ならいい」
「ちゃんと話すよ、あいつは同じゲイでも普段は女装してるんだ。生粋の女装男子。女装すると可愛いぞ」
「女装した彼が好きなんだ」
「違うだろ、俺はそっちの趣味はない」
「あいつとは純粋にビジネス」
「わかった」
「ほんとにわかってくれた?」
「うん」
「じゃぁ、二階堂のところに行こうか」
まだすっきりと納得できないけど、そういう趣味の男子がいるのはわかった。
光輔とは気が合うと言うだけだろう………そう自分に言い聞かせて、とらの店を出た。
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