新作

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2週間ぶりの激しい夜が明けて、乙哉の体は今も深い眠りの中にいた。 光輔にしっかりと抱きついて眠る乙哉、光輔は乙哉の少し開いた唇にキスをした。 そっと舌でなぞり、唇を口に含む。 乙哉の手が光輔から離れ、寝返りを打った。 乙哉を背中越しに抱きしめ、首筋に顔を埋めるようにして、乙哉の匂いを吸い込む。 腰を乙哉の尻に押し付け、半勃ちの下半身を擦り付けるように動かすと直ぐに完勃になった。 手を前に回し、乙哉の剥き出しのペニスを扱く。 萎えていたペニスが意志を持ったように、硬くなる。 掴んだ手を乙哉の手が押さえた。 「光輔!やめろ」 「やろう」 「嫌だね、起きれなくなるだろ」 「じゃあ、今夜な」 疼き始めた体を落ち着かせ、ベッドを降りた。 遅い朝食を摂り、光輔の車でギャラリーへ向かった。 ギャラリーのあるビルの地下駐車場に車を停め、作品の展示されている3階までエレベーターに乗った。 このビルは1階にカフェがあり、2階はオーナーが後援者となっている新進の画家の絵画が展示されている。 3階は乙哉の作品を中心に、国内屈指の陶芸家の作品、そして4階はオーナーが各国のオークションで落札した絵画が展示されている。 作品はどれも高額な物ばかりで、教科書や美術館でしか見ることのない貴重な作品ばかりが置かれ、この部屋に入れるのは入室を許された特別な顧客だけだ。 3階のドアを開けて中に入ると、一番奥に乙哉の新作が展示されていた。 二人並んで作品を観る。 乙哉がオーナーと話す間、光輔は桜の描かれた黒い壺を見つめていた。
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