戸惑い

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戸惑い

一人きりになるたびに思い出していた。 あれが夢だったならと何度思ったかしれない。 でも仕事をしている間は忘れられた。 だから何も考えず仕事をした。 最初、20歳の私に流れ作業のパートはもったいないという人も多かった。 でも少しでも考えなくていい時間があるだけで気持ちが楽だった。 なによりこの仕事は自分にあっていた。 だから気がつけばいつの間にか3年経っていた。 忘れることはできないけど、思い出すことも少なくなっていた。 でもどうやって男の人を好きなっていたのかも思い出せなくなっていた。 だから戸惑っていた。 つい指を見てしまっていることに...
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