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◯
「……なんか、気味が悪いよね。呪われてるっていうかさ」
「もう、付き合わないのが正解なんじゃないの、あの二人」
昼休みの教室で、私たちはまたもや例の二人の噂をしていた。
あの二人が最初にデートを計画した日から、すでに数週間が経過していた。
二回目の予定が崩れた後も、三回目、四回目と彼らは約束を取り付けたが、その度に急用が入ったり天候が荒れたりで、結局デートには一度も行っていない。
その奇妙な巡り合わせに、私はひとり身震いしていた。
何せ、デートがキャンセルされた理由は全て、私が神様に願った通りの内容だったのだから。
(もしかして私は、何か特別な力を手に入れたんだろうか?)
そう思わずにはいられなかった。
だってそうじゃないか。
自分の願いで世界を変えられるのなら、それはもはや、神にも等しい力を持ったということなのではないか?
(本当に、私の願いが全て叶うのだとしたら……)
この世界が全て、私の思い通りになるのだとしたら。
(私は、叶くんと付き合うことだってできるんじゃないか……?)
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