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カッターを握って
あなたは一体何を作っているの?
咎めるように言う人に
私はこう答える
憎しみという名の絵画です
私はあまりにも人を憎みすぎて
そんな自分のことも許せなくて
自分の腕をキャンバスにして
そこから流れ出る血で
絵を描いているのです
痛みなんて感じません
だって私はビョウキですから
心の痛みが強すぎると
体は痛みを失うのです
だからこれは
目の前にある私の腕は
今ではただの丸太ん棒なのです
赤い樹液を出す白樺なのです
ほら
赤と白のコントラストがとても素敵でしょう?
けれど
そう思っていた作品も
今ではただの醜い傷痕になってしまった
―結局私は
誰からも認めてもらえないのでしょうか?
でもそれでも
自分の血で自分の腕を切り刻む私が
紛れもなく本当の私なのです
どんなに頑張っても
頑張って
頑張ったせいで
結局自分で自分を壊してしまう
それが”私”なのです
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