これからもよろしく。

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ

これからもよろしく。

12月31日、午後11:40分。もうすぐ年が明ける。TVの前で年越しそばを食べながら、親友と、「もうすぐだねー」などど話していた。 私とその子は、一緒に年越しを迎えなかった事がないくらい、家族ぐるみで仲が良い。 時刻は11:59。部屋にはTVの音と、そばを啜る音だけがある。さぁ、TVで年明けへのカウントダウンが始まった。 10.9.8.7.6.5.4.3.2.1.0 「これからもよろしく。」 え? 隣から聞こえたその言葉に私は唖然としていた。いや、「声が聞こえたこと」に驚いた。 いるはずのない彼女の声が聞こえたことに。 隣を見ると彼女が一人、泣いていた。でも彼女は死んだはず。ちょうど二ヶ月前に。どうして?よく見ると食器や食べ物が一人分しかない。やっぱりそうだよね? でも、まって?私いつからここにいる?準備したのは私?彼女が来るずっと前からここにいた。でも、そこまで昔じゃない。そう、ちょうど二ヶ月前くらいから。 彼女が何か言っている。私と彼女のツーショットを見ながら。 「どうして自殺なんて…。」
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!