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これからもよろしく。
12月31日、午後11:40分。もうすぐ年が明ける。TVの前で年越しそばを食べながら、親友と、「もうすぐだねー」などど話していた。
私とその子は、一緒に年越しを迎えなかった事がないくらい、家族ぐるみで仲が良い。
時刻は11:59。部屋にはTVの音と、そばを啜る音だけがある。さぁ、TVで年明けへのカウントダウンが始まった。
10.9.8.7.6.5.4.3.2.1.0
「これからもよろしく。」
え?
隣から聞こえたその言葉に私は唖然としていた。いや、「声が聞こえたこと」に驚いた。
いるはずのない彼女の声が聞こえたことに。
隣を見ると彼女が一人、泣いていた。でも彼女は死んだはず。ちょうど二ヶ月前に。どうして?よく見ると食器や食べ物が一人分しかない。やっぱりそうだよね?
でも、まって?私いつからここにいる?準備したのは私?彼女が来るずっと前からここにいた。でも、そこまで昔じゃない。そう、ちょうど二ヶ月前くらいから。
彼女が何か言っている。私と彼女のツーショットを見ながら。
「どうして自殺なんて…。」
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