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ヤバイ…綾、すげえ可愛いんですけど…
いつもはパンツスタイルばかりだけど今日はスカートってかワンピースで、しかもレースって…すげー女っぽい…
俺が話しかける前、声かけようとしてた男いたし…
こんな魅力的な女性にこれからプロポーズするんだ。
俺、大丈夫か?
もう、かなりテンパっている…手汗がヤバイ。一回さりげなく、手を離してもいいだろうか…
って、中学生かよ…しっかりしろ俺。
夕日で空はオレンジ色だ。天気が良くて良かった…
予約したレストランは街中のビルの最上階。
エレベーターに案内すると綾が「え?ここなの?嘘…」と瞠目する。
ディナーに連れていくって話はしていたけど、それがまさか夜景の見える有名なレストランだとは思っていなかったようだ。
「たまにはいいでしょ?」
「まさか、こことは思ってなかったよ…すごい!」
俺は綾の素直な反応が嬉しくて、つい顔がにやけてしまう。
エレベーターで最上階のレストランまで行き「予約の鳴海です」とホールスタッフに声をかけると、お待ちしておりましたと席へ案内された。
ホールスタッフの責任者らしい男性のスタッフは、俺に視線をよこして小さく頷いて、手は下の方で拳を握り親指を立てた。そして、ニカっと整った歯を見せて笑った。
その笑顔が俺の緊張を幾分か和らげてくれた。
プロポーズ作戦開始だ。
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