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「水汲んで、それ乗って、空から畑に向かってまけ」
「いや……そんな金があるのなら、遠方の水買って、人雇って、村に運んでもらいます」
ヒナは龍神の足元にある、頼りない量の水を見た。
「今は、その水に依存して、存在してらっしゃるのですよね?」
「……そうだが?」
とこの人間味あふれる(?)神様は喧嘩腰に訊いてくる。
「じゃあ、私がこの水を村に持ってって、木の上から畑にまいたら、龍神様も一緒に移動するんですかね?」
「……わからぬが。
いきなり龍が畑に降って来たら、雨が降らない以上の大惨事だろうよ」
仕方ない、と龍神様はため息をついて言う。
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