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「大事なのは、なにかが守ってくれていると信じることです。
お姉様は、ずっとヌシ様がいるフリをして。
祭りを盛り上げたり、みんなを鼓舞しつづけてくれていた」
村人を守るものはもういない。
その事実をひとり、胸に隠しつづけて――。
おかげでみんな、ヌシ様が、村を守ってくださっていると信じ。
大きな安心感の中で、暮らすことができた。
「あんたがいるから、大丈夫よー」
下から姉が言ってきた。
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