巫女の姉が逃げたので、代わりに雨を降らしに行ってきます

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「あんたがいるから、村は大丈夫ー」  自分が逃げたいから言っている、という風でもなかった。 「私は街に行って、この美貌で幸せになるわ。  みんなによろしくー」  もう誰も彼女を見てはいないが。  いつも村人たちの視線を集めるときにやっていたように、姉は大きな動きで手を振る。  ヒナにちょっと微笑みかけ、行ってしまった。
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