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「お前が真の巫女ならば、イケニエにならずとも、雨が降るやもしれぬな。
雨が降ったら、帰ってきてよいぞ。
明日の朝まで待ってやろう」
そう言われ、淵のほとりに捨てられる。
ヤバいっ。
雨が降らねば殺される!
無理無理無理っ。
ヌシ様の巫女様はお姉様なのに!
私には、無理~っ!
ヒナは干上がった淵にバンバン、そこらにあった石や葉っぱを投げつける。
ゴミを投げると、神様が怒って出てくると聞いたことがあったからだ。
とりあえず、ヌシ様と話をせねばっ、と投げ続けていると、
「こらーっ!」
と誰かが叫ぶ声が聞こえてきた。
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