ラスト水竜乗り

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だが、町に近づくつれ大地は元のカラカラの乾ききった様相をしていた。 町の人間に言っても信じてはもらえないだろう。 私と案内人は、ただ、この乾いた大地には、豊かな水脈があることを 伝えるだけに留めた。 Jと水竜の話をしても笑われるだけだから。 私はその後、この水脈の発見により学会のみならず 世間的にも富と名声を獲得した。 町には大勢の人間が押し寄せ発展したという。 Jと水竜のことはこのノートに書いておこう。 もし、誰かがこのノートを読んだとき、 私、ディー=ハットマンは、子供に夢をもたらす小説を 書きたかったのだなと思ってもらえば僥倖である。 ディー=ハットマン 了
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