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外から聞こえる雨の音。私には、その一つ一つがメロディーとして聞こえてくる。
水たまりに雨粒が落ちる。その音も様々な音域があり、気づけば私はパソコンを開き、音符を入れていた。
私はプロの作曲家ではないが、こうやって音符を入れていくことを趣味として楽しんでいた。
そろそろサビがほしくなってきた。さぁ雨よ、もっと降って私を楽しませてくれ!
その願いが届いたかのように、雨脚が強くなる。いいぞ、もっと降って盛り上がろうじゃないか!
「ママー、遊んでぇー」
「みぃちゃん。ママは今、考え事をしているからパパと遊ぼうか」
「やだ!ママがいい!ママがいい!」
「パパは・・・?」
「ママがいいの!ママー。うわーん!」
「みぃちゃん・・・、パパも泣いていいかな・・・」
娘が泣き出してしまったため、考えを中断して夫と娘の方を向く。娘は大粒の涙を流し、夫の目にも涙が浮かんでいた。
「「ママぁ〜」」
さっきの曲にタイトルをつけるなら『涙と雨』かなと思い、二人のもとへ歩いていった。
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