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僕はそんな懺悔と決意を込めながら、藤子さんに二杯目の紅茶を入れて差し上げた。
「でも、自分の写真に囲まれながらご飯食べるのって…。なんか、変な感じですね」
「そうですか?可愛らしい藤子さんに至る所から見られてる気分で、僕は興奮しますよ」
「ああ…、なるほど」
紅茶が苦かったのか渋面した藤子さんも可愛らしいし、ドレスが似合いすぎて可愛いが渋滞している。
ずっとこの幸福渋滞に掴まっていたいと思いながら藤子さんをジロジロ見ていると、やがて視線の先は藤子さんのお美しい谷間で止まる。
ドレス職人のアマンダさん…、露出し過ぎていないデザインなのに、控えめながら谷間は見えますという技術を用いるとは…っ!
素晴らしい職人技ではないですか!!!!!
ああ、谷間様!ぼ、僕の将軍様を、ど、どうするつもりですか!
「蒼真さん?苦しそうですけど…どうしました?」
「渋滞が過ぎるんです!」
「え?喉になにか詰まりました?」
「いえっ!喉ではなくっ、将軍様がっ…」
「……ああ。そうですか」
僕の発言の意味をなんとなくで理解したのか、呟いた藤子さんの頬が桃色に染まり、なんだか気恥ずかしそうにするものだから、僕は本気で喉に何か詰まったような気がした。
ああっ…。僕の妻はその可愛らしさと色気で僕をいつでも殺せる気がする。
でも僕は貴女に殺されるなら本望です!
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