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* * *
ホープ君と一緒に部活から帰ってきて、シャワーを浴びた私は、部屋で宿題に取り組んでいた。
英語の文章を読解しながら、シャーペンを走らせる。普段なら、どれも簡単な問題、だけど…………。
「っ…………」
無心で問題に向き合おうとしても、涙で視界が滲んで上手く読めない。
聖夜さん、あんなに幸せそうに笑ってた。きっと、彼女のことが大好きなんだ……。
彼女、遠くから見ても分かるぐらい可愛かったな。シャツワンピースから覗く手足はスラリとしてて、私よりも背が高くて、でも華奢で…………。
それに、私が知らない人ってことは、中等部の生徒じゃないってこと。つまり、高等部か、それより年上か……。
っ…………私みたいな子どもじゃ、勝ち目なんてないよ。
悔しくて出た涙がポツリとプリントに落ちた。
ああ、もう。泣いててもどうしようもないのに…………。
私はお風呂上がりから肩にかけていたタオルで涙を拭おうとして、止めた。なんでかって言うと、あることに気づいてしまったから。
「これ、聖夜さんがくれたやつだ……」
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