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……やがて、4限目が終わるチャイムが鳴って、昼休みに入った。俺はメモでいっぱいのノートを閉じて、ふぅ、と溜息をつく。
解説聞いてただけなのに、なんか、すごく疲れたなぁ……。うーん、お昼食べて、自主練して気分を変えてこようかな。
そんなことを考えていたら、教室のドアが開いて、柊と翔太が入ってきた。
「聖夜、おつかれ!お昼、一緒に食べよ?」
「あ、うん!」
俺は頷いて、机の上を片付ける。2人は空いてる席から椅子を借りてきて、俺の机に集まった。そして、各々弁当を机の上に広げる。自分の紺色の弁当箱を開けると、卵焼きとウインナーが入った、彩りのあるおかずが顔を出した。
これ、全部夏実姉ちゃんが作ってくれたんだよな。今日も美味しそうだ。
「いただきます!」
それぞれ手を合わせて、弁当を食べ始める。……あ、この卵焼き、砂糖が入ってる!俺、甘い卵焼き好きなんだよなぁ。
俺が卵焼きを美味しく味わっていると、柊が
「ねぇ聖夜。期末テストの結果、どんな感じ?」
と、明るく尋ねてきた。
……うう、自信満々な顔してるな。自分の点数言うの、気が進まないなぁ…………。でも、言わないと柊は引き下がらないよな。
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