3 俺と彼女の始まりの日[side 聖夜]

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「…………数学、46点だった」 「よ、46点……は、流石にまずいんじゃない?ちゃんと勉強しなよ」 「うう…………そういう柊はどうだったんだよ?」 「私?私は数学79点だよ!」  そう言って、ドヤ顔で胸を張る柊。く、悔しい…………けど、ぐうの音も出ない……。 「今回も私の勝ちだね!」 「うっ…………他の科目は?国語はどうだったんだよ!」  得意科目の国語で勝負をかける俺に、柊がギクリと肩をすくめる。 「こ、国語は…………」 「国語は?」 「…………53点」 「な、なんだよ!柊も俺のこと言えないじゃん!今回、俺でも80点取れたぞ!」 「うぅ…………だって、古文苦手なんだもん!よく分からない文法と、聞き慣れない単語ばっかりだし……意味わからないよ!」 「そ、それを言うなら俺だって!方程式とかグラフとか……意味わかんないよ!」  そんなことを言い合いながら、ぎゃーぎゃー騒いでいる時だった。 「……どんぐりの背比べ」  翔太が、ボソリと呟いたんだ。 「な、何?翔太君……何が言いたいの?」 「2人とも、科目は違うが大して変わらないじゃないか」  そう言って、呆れた顔で笑う翔太。な、なんか余裕を感じて……モヤモヤする。 「そ、そんなことないもん!私のが聖夜より勉強できるもん!」 「そういう翔太はどうだったんだよ!?」  俺達が詰め寄ると……翔太は顔色を変えずに答えたんだ。
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