4 初めてのマネージャー[side 旭]

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「旭、おつかれ!」 「あ……聖夜、おつかれさま。ドリブル、速かったね」  私がそう言うと、彼は照れ笑いを浮かべる。 「足の速さにだけは自信があるからさ。ほんとは、パスとかシュートとか、もっとできたらいいんだけど」 「ふふっ。聖夜なら、きっとできるよ」  私がそう言うと、聖夜は嬉しそうに笑って、頷いてくれた。ニッとした、明るい笑顔。私、初めてこの笑顔を見た時に、思ったんだ。  あなたが居れば、私はきっと変われるって…………。 「集合ー!」  キャプテンの号令がかかって、選手達が監督の元へ駆けていく。聖夜も、私に笑顔を残してみんなの所へ走っていった。  その背中は、1年生だけど、大きくて頼もしい。  ……もう、あの頃のあなたとは違うんだね。  その背中に微笑みながら……私も、彼の後に続いて、みんなの元へ駆けていった。
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