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練習が終わって、私と三上さんは、用具の整理整頓をしていた。
「天海さん、おつかれさま!初めてのマネージャー、どうだった?」
「あ……えっと、まだ慣れてないけど、三上さんのお陰でなんとかこなせたよ。ありがとう」
私がそう言うと、三上さんは嬉しそうに頷く。彼女の長いポニーテールが、それに伴ってサラッと揺れた。
「また分からないことがあったら、遠慮なく聞いてね。部活中じゃなくても、休み時間に来てくれてもいいから!」
「うん……ありがとう」
「ふふっ。さて、綺麗になったし、部室閉めちゃおっか」
「あ、うん!」
三上さんの後に続いて部室を出る。すると、外で聖夜が待ってるのを見つけた。
「あ、宵月君!おつかれさま。まだ帰ってなかったんだ」
「三上先輩!おつかれさまです!今日、職員室に用事があって……ついでに、俺が鍵を返しに行こうかなって思って」
「ああ、そっか。宵月君、相変わらず気が利くよね~。じゃあ、お願いしちゃおうかな。あ、宵月君、天海さんに鍵の返し場所、教えてあげて」
「はい!旭、一緒に行こう!」
鍵を受け取った聖夜に連れられて、私は職員室に向かう。
部室を離れる直前、三上さんの呟き声が耳に入った。
「宵月君って……1年生よね?」
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