4 初めてのマネージャー[side 旭]

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 夕焼け空も暗くなってきていて、星が見え始めていた。そろそろ帰らないと、みんな心配しちゃう、かな。……そんなことないか。  そんなことを考えて下を向く私に、聖夜が優しく声を掛ける。 「旭、手、出して」 「手……?」  私が手を出すと、聖夜が手渡してくれたのは……半分こにしたぴょん助君まん。 「え……いいの?」 「うん!1人で食べるより、2人で食べた方が美味しいだろ。一緒に食べよう?」  聖夜はそう言って、にぃっと笑う。  ご飯前だけど、夕飯が食べられなくなっちゃうかもしれないけど…………今は、聖夜と一緒に、これが食べたい。聖夜の優しさに応えたい。そう思って、私はぴょん助君まんをひと口食べた。 「……美味しい」 「うん!ほんとだな。白餡、久しぶりに食べたけど美味しいや。旭も甘いもの好き?」 「うん。甘いもの、好きだよ。でも……」  この餡饅が美味しいと思えるのは、それだけが理由じゃない。きっと。 「でも?」 「ふふっ、なんでもない」 「そ、そっか……?」  聖夜は不思議そうな顔をしながら、餡饅を食べ進める。その隣で、私も餡饅を食べる。ゆっくり、よく噛んで。この時間が、少しでも長く続くように。 4795d3b9-dca3-41cf-827e-15e76d38022b
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