4 初めてのマネージャー[side 旭]

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 でも、どんなにゆっくり食べても……食べ切ってしまう時は来る。 「あー、美味しかったな!」 「うん。……食べきっちゃったね」 「ん?旭、食べ足りなかった?」 「あ、ううん!そんな事ないよ。半分こしてくれて、ありがとう」  私の言葉に、聖夜は明るい笑顔で頷いてくれた。 「うん!俺も、付き合ってくれてありがとな。……あ、そうだ!」  聖夜はカバンの中から、先程のシールを取り出すと……丁寧に折って、2つのシールを綺麗に裂いて分けた。 「中華まん食べてるぴょん助君と、中華まん抱っこしてるぴょん助君、どっちがいい?」 「え……くれるの?」 「うん!仲良くなってくれたお礼に、どうかな?」  仲良くなってくれた、お礼……。聖夜は、私と仲良くなれて嬉しいって思ってくれてるんだ。お礼を言うのは、こっちの方なのに……。  でも、嬉しいな。 「……ありがとう。じゃあ、抱っこしてる方、貰ってもいい?」 「うん!はい、これ」  笑顔でシールを手渡してくれる聖夜に、私も微笑み返す。  ……このまま、帰りたくないな。もっと……聖夜と一緒にいたいな。  そう思っていた矢先だった。
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