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5 気になる兄の好きな人［side 柊］
お風呂から上がってリビングに戻ってから、お気に入りのドラマを待つこと10分。普段の私なら、CMを見ながらダラダラしてるんだけど……今日はそれどころじゃなかった。
帰ってきてから……聖夜の様子が何か変なんだ。
「聖夜……さっきからニヤニヤしちゃって、何見てるの？」
「あー、これ？ぴょん助君のシール！餡饅買ったら貰えたんだ～！ほんと、可愛くてさぁ」
そう言って、嬉しそうにシールを見つめる聖夜。たしかに、聖夜は昔からぴょん助君が好きだったけど……絶対、それだけじゃない。
私の勘が告げてるんだ。これは恋だって…………！！
きっと、今日の放課後に何かあったんだ！！うん、絶対そう！
「ふぅん……じゃあ、今日の帰りに食べてきたんだ。その割には、晩御飯モリモリ食べてたよね？」
私の予想だと……誰かと餡饅を分けっこしたんだと思う。そして、その相手こそ……聖夜が好きな人！！
それが誰か聞き出すために、少し探りを入れた私だったけど……。
「うん？あー、部活頑張ってお腹すいてたからかな？」
うぅ、答えてくれない……。もしかして、私の考えに気づいてる……？い、いや、聖夜に限ってそんなこと有り得ないよね。多分、素直に答えてるだけだ。もう少し探ってみよう。
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