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「あの子……何組の子かな？」
「さぁ……見た事ないな。学年が違うんじゃないか？」
「ああ……その可能性もあるよね……」
聖夜が好きになった子……一体どんな子なんだろう。優しい子かな？明るい子かな？……い、いや、待って。聖夜って単純だから、もしかしたら騙されてたり…………！
「どういう子なのか見定めなきゃ！聖夜のために！！」
「おい……気合、入りすぎじゃないか？」
「だって、聖夜が心配なんだもん！今まで恋愛のレの字も無かったのに……初恋で傷ついて欲しくないもん」
「……ほどほどにしろよ。身内から恋愛事でとやかく言われるの、嫌がる人もいるからな」
翔太君は、そう言って諭してくれくれたけど……私は、ただ聖夜の初恋の相手がどんな子なのかってことばっかり考えてた。
というか……それしか考えられなかったんだ。だって、生まれた時からずーっと一緒にいる兄に、好きな人ができたのが……寂しかったから。いつか、その子に聖夜を取られちゃうような気がして、胸が苦しかったんだ。こんな気持ち、聖夜にとってみれば迷惑だよね。
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