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「し、白雪君!覗いててごめんなさいっ!!」
私が慌てて頭を下げると、彼……北原 白雪君は、優しげな笑顔を見せて私の手を引いた。
「気にしてないよ。ほら、立てる?」
「うっ、うん…………」
私は白雪君に手を引いて貰ったまま、立ち上がる。
うわぁ。白雪君、お手手スベスベ……それに、指が長くて綺麗…………。かっこよすぎる……。もう、王子様としか思えないわ…………。
「花琳、どうかした?」
「あっ、な、なんでもない!!」
やだ~!私ったら、人の手をまじまじと見て……!白雪君に引かれちゃうわよ!!
……こ、これ以上ボロを出す前に、帰らなきゃ。
「じゃ、じゃあ私、これで!!」
そう言って立ち去ろうとする私の手を、白雪君は離そうとしない。も、もしかして、覗いてたこと怒ってるのかな……!?
「あ、あの……白雪君?」
私が恐る恐る彼の顔を見ると……白雪君は、柔らかい笑顔で私を見つめていたんだ。
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