9 隠し事[side 旭]

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 ……この家に、私は必要ない。きっと、私は邪魔なんだと思う。  だって、私にはみんなに愛されるほどの理由が無いから。  私は……誰のためにも生きられない。いつも、そう思ってしまう。暗い感情に飲み込まれて、毎日苦しくて悲しくて……。  でも、どうすることもできないでいる。そんな弱い人間が、私なんだ。  笑顔で隠した、この暗い気持ちが……私の本心なんだ。  私、嘘つきだ。  なんでもなくなんて、なかった。  本当は、帰りたくなかった。  もっと、聖夜と一緒にいたかった。  月曜日まで待つの、本当は苦しいんだ…………。 「っ…………」  私は涙を堪えて深呼吸する。この気持ちを、他の家族に悟られないために。 「……行こう。待たせちゃ、ダメだよ」  私は苦しい気持ちを押し殺して……階段を下りて、リビングへ向かった…………。
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