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……この家に、私は必要ない。きっと、私は邪魔なんだと思う。
だって、私にはみんなに愛されるほどの理由が無いから。
私は……誰のためにも生きられない。いつも、そう思ってしまう。暗い感情に飲み込まれて、毎日苦しくて悲しくて……。
でも、どうすることもできないでいる。そんな弱い人間が、私なんだ。
笑顔で隠した、この暗い気持ちが……私の本心なんだ。
私、嘘つきだ。
なんでもなくなんて、なかった。
本当は、帰りたくなかった。
もっと、聖夜と一緒にいたかった。
月曜日まで待つの、本当は苦しいんだ…………。
「っ…………」
私は涙を堪えて深呼吸する。この気持ちを、他の家族に悟られないために。
「……行こう。待たせちゃ、ダメだよ」
私は苦しい気持ちを押し殺して……階段を下りて、リビングへ向かった…………。
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