10 この恋を捨てる前に[side ホープ]

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「ホープ君、普段なんの日焼け止め使ってるの?私も真似していい?」 「日焼け止め……」  ボクがいつも使ってるのは、お母さんの知江さんが買ってきてるもの。何も考えずに使ってたから、メーカーとか分からないんだよなぁ。 「ごめん、分からないや。お母さんが買ってきてるの、何も見ずに使ってるんです」 「そっか~。残念!今度教えてね」  2人でお喋りしながら、ボクと燕さんは校門を出て住宅街を歩く。 「あ、今日暑いしさ、アイス買って帰らない?」  燕さんに尋ねられて、断る理由も無かったボクは頷く。ちゃんとお財布持ってるし、大丈夫だ。 「何のアイス食べようかなぁ。私、チョコミント好きなんだよね」 「チョ、チョコミント……ですか。あれ、歯磨き粉みたいな味するんですよね……。ボク、全然食べないんですけど、燕さんは好きなんですね」  ボクが引き気味に喋ると、燕さんは目を丸くする。 「えっ、ホープ君チョコミント食べないの!?勿体ないよ~!人生の半分は損してる!」 「人生の半分……ふふっ、ちょっと大袈裟じゃないですか?」 「大袈裟じゃないもん!……よし決めた。私が奢るから、ホープ君今日はチョコミントアイスね」 「えぇ~……」
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