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「聖夜……ほんとに、自覚なかったんだ……」
柊はじとっとした目でこちらを見て……やがて、俺の手を握って、真剣な顔で告げた。
「じゃあ、告白すべきだよ！」
「こ、告白？」
「うん！旭さんに、好きって気持ちを伝えるの！」
「……こ、告白」
「そう！それで、付き合ってくださいって言うの！！」
「つ、付き合う？」
「うん！大丈夫、旭さん、良い人だから！！」
……何が大丈夫なんだ？
「旭が良い人……なのは分かってるけど、付き合ってどうするんだ？」
「え……？そ、それは、一緒に帰ったり、遊びに行ったり……」
「それってさ、付き合ってなきゃできないのか？俺、なんかピンと来ないんだけど」
そう。今まで恋愛経験が無い俺には、付き合う事の意味とか、あんまりよく分からなくて…………。
俺の言葉に、柊は呆れた顔を見せる。
「ピュアすぎ…………」
「え、そ、そうなのか……？」
「そ、そうだよ！だって、好きな人と付き合えるんだよ！？手、繋いだり、キスしたり…………」
「…………き、キス」
旭と、キス…………？
…………………………。
「ちょっと聖夜、何赤くなってるの？あ、妄想しちゃったでしょ」
「っ…………！ちょ、ちょっとだけ！ほんのちょっと！！」
俺が慌てて言い訳すると、柊はニヤニヤしだす。うう、恥ずかしい…………。
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