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「まぁ、照れちゃうのも仕方ないよねぇ。初恋だもんねぇ」
「うっ……。その言い方やめろよ。恥ずかしいんだけど…………」
「ふふっ、ごめんごめん!まぁ、聖夜もめでたく恋を自覚したことだし、私、応援してるからっ!」
柊はそう言うと、俺の手を離して、にぃっと笑った。
「ちゃんと告白するんだよ!可愛い妹のためだと思ってさ」
「可愛い妹……って、自分で言うのかよ……。っていうか、なんで柊のためになるんだ?」
「ふふっ、内緒」
柊はそう笑って、手を洗いに洗面所へ向かう。
何で告白するのが柊のためになるのか、分からなかったけど…………それとは関係なく、俺に芽生えたのは想いを伝えたいという気持ち。
俺、旭が好きなんだ。
少し照れくさいけど、キラキラしてて、フワフワしてるこの気持ちを、旭にも教えたいと思った。
旭なら、きっと優しく笑ってくれると思ったから。この気持ちを素敵だと言ってくれると思ったから……。
…………よし。旭に気持ちを伝えよう。告白、するぞ。
俺はそう決めて、気合いを入れるために頬を叩いた。
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