白湯

1/1
前へ
/14ページ
次へ

白湯

 長男も母の家に行くというので一緒に行くことに。  途中スーパーに寄り、彼はあまり食べられないと聞くばあちゃんの為にと悩みながらも色々選んでいました。  私は私で頼まれた物をカゴにいれつつまわっていると、スープのコーナーで立ち止まって手に持っている商品のパッケージを食い入るように見ている長男を発見。 「何見よるん?」と、手元を見れば6個入りの春雨スープ。3種類の味があるようです。 チゲ、卵、白湯 味を読み上げています ちげ、たまご、さゆ 「さゆって……、さゆって味ないじゃんね」 困ったような顔で私を見る長男。 おお、我が子よ、愛しい我が子よ! 「でも、ばあちゃんこれなら食べやすいんじゃ無いかな?」  彼なりにぐるぐる考えた末、考えすぎて何やら違う境地に至ってしまったのでしょう。  さゆ、さゆの春雨、美味しいのかな?と一人ふむふむしている長男。 おお、我が子よ!愛しい我が子よ! 母はその優しさが嬉しいです。 が、優しさを打ち壊す発言を許してほしい。 それは『ぱいたん』ではなかろうか? 震えながら伝えると ぱ  い  た  ん   ? ん? はっ!(気付いた模様) あ、ホントだ!!! ワハハと笑ってかごにポイ(選びはするが、お会計はもちろん私)  母の家でこの話を愉快に披露した長男。 2人でゲラゲラと笑ってました。  笑うと免疫が上がるそうなので、ちょうど良い見舞いになったかもしれません。 入院まであと数日となりました。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加