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入院しました(加筆修正済)
入院しました。
海辺の見晴らしの良い病院です。
明るくて気さくで誰とでもすぐ仲良くなる母、少女のように素直でおちゃめな母は、院内用の写真を撮りますと言われて、折角だからとダブルピースで写っていました。
放射線科の医師や主治医ともすっかり仲良しです。
この誰にでも向けられる明るさをただ一人受けられなかったのが私でした。
親子とは近いが故に時に厄介な間柄なのかもしれないですね。
☆☆☆
暗くなりがちな近況報告なのに聞いてくださる優しいお気持ちに助けられ、過去を見、自分の内面をゆっくりと見つめることができました。まだまだ言葉足らずですが、加筆修正いたしました。
あたたかなお気持ち本当にありがとうございました。
以下加筆修正しました。
☆☆☆
仕事と家庭のことで忙殺されていた母の矛先が私でした。
母曰く父の性格に似ているので嫌いだと。面と向かって言われ大ショックでした。一番つらかったのは無視でした。いつ始まるのかいつ終わるのかわからない恐怖。次第に割り切るようになりましたが、心の奥底ではそれでも愛されたいと願い続けていたように思います。
大人になり表面上は穏やかな関係になっても、時にひょっこり顔を出す心に痛い母からの言動に、それーっとばかり逃げては、それでも近寄ってしまうことを繰り返しやっと最近適切な距離をとれるようになったと思っていました。
何十年経っても、何をしても、結局はそうなのかとさみしくはありましたが、表面上波風経たない関係であればこれでいいとも思っていました。
そんな母があの電話の時に
「◯◯ちゃんの(心身共に)辛い事、持っていってあげるからね」
と言ったのです。
病に苦しむ母の辛さに寄り添うべきは私なのに、真っ先に私を気遣う母は紛れもなく子を思う母でした。
お母さん、持っていかなくてもいいから、もう少しそばにいて。
いい年をした私がまるで幼子のような気持ちで素直にそう思えた瞬間でした。
電話を受け取ってからは毎日会うようにしました。
何が食べたい?どこに行きたい?何がしてほしい?
母のためにだけではなく自分のためにも素直になれた日々でした。
がんセンターということもあり、まだまだコロナの件で面会も厳しく制限されています。母だけでなく免疫の低い他の患者さんのことも考えれば当たり前ですね。
しっかり体調管理して、お見舞いに行こうと思います。
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