赤と白 第二章 1

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 七・二人の行方     私は、若菜さんに尋ねた。  「若菜さん何で、あの場であんな事を……?  自分は嬉しかったですが……」  「すみません……  私の不注意な一言で、また思った事を直ぐに言葉に出しちゃった……  でも、渡辺さんを思う気持ちは本当です。  以前から……  沙月には悪いけど……  改めて言っていいですか?  私とお付き合いさせて下さい。」   「こんな私でもいいんですか?  宜しくお願いします。」   「若菜、テレビやマスコミで大変な騒ぎになってるけど大丈夫?」 「茜こそ、大丈夫なの?  実は私、渡辺さんと付き合う事に決めたんだぁ」 「えっ……  そうなの?」  私も、アタックしてみようかな……  アラザン様に♡、♡、♡。!」  そして、二人に福岡歌劇団から処分が下された。  一年間の公演禁止命令だった。    即刻、茜さんは南スーダンのアラザンの元に……    そして私は、市民から嫌われて、地方選挙にも落選した……  またしても、アルバイト生活だ。    しかし、私達は周りを気にせず、付き合い出した。  若菜らしい振る舞いで、私達は手を繋ぎ、街並みを平気で歩いた。  だが、ボディーガード付きだったが……  世間からは、私はヒモ扱いされた。  確かに、私はちょっと情けなかった。   「痛いぞ、痛すぎる。  あの二人を一年間公演禁止したら福岡歌劇団は、どうなるんだ!  うちのドル箱だぞ!」 「分かってますって、岡田社長。」 「島崎ちゃん、何かいい手は無いの?」 「う〜ん、ない事は無いですが……」 「何だい、それは……  もったいぶらずに言いなさい!」     
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