0人が本棚に入れています
本棚に追加
「…まいったな」
月明かりが綺麗な夜。
鬱蒼と生い茂る暗い森で、大木にもたれ掛かりながら溜息と困惑を吐く男が一人。
身長は高く、体つきもそこそこ良い。
髪型はオールバック。
表情は険しい。これでもかと言わんばかりの眉間のシワを寄せており、最早溝になっている。
目つきもどちらかと言えば切れ長でとても鋭く、眼は硝子玉のようであった。
極めつけはタンクトップから覗く黒い模様。
それは肩から首辺りにまでしっかりと刻まれていた。
そしてピアスも幾つか付いている為、外見だけでは少々近付き難い風貌をしていた。
そんな彼が何故一人でこんな森にいるのか……
肝試し、というわけでもなさそうである。
最初のコメントを投稿しよう!