★02. しっぽり

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★02. しっぽり

 お疲れ様。  今日も仕事、頑張ったな。  うん。ご飯出来てるよ。先に風呂にする?  ……洗ってやろうか?  っておれ、完全変態だな。洗濯物やってくる。  * * *  ……ほい。食後の珈琲。  頭をぼうっとさせて、リラックスしようぜ。おれとくだらない話をしよう。  なんの話がいいかな? おれの知り合いの、愛媛の虎の話でもすっか。  知らない? うん、結構、いやかなり、面白いやつなんだよあいつは。頭坊主にしてオレンジに染めてたって、それ本人的には黒歴史らしいが……。いまは、そいつは――。  * * *  眠たそうな顔してる。  歯磨きして寝ようっか。……うん。  きみが眠るまで見守ってるよ。  きみは。喋っているのに突然喋らなくなったと思ったら、寝てたんだ……あれ、結構、傑作だったな……喋りながら寝れるって。  まぁ、おまえのそういうところも可愛いんだけどな。  はい。どうぞ。お姫様。知っての通り、姫は、この家では、歩くことが禁じられてます。  たまにはおんぶでもしてやっか? お母さんかよ。そだな。  さて。洗面所へと連行します。
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