バズって、アイドル!

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バズって、アイドル!

~~~~🎵 汗を額に光らせ踊るアイドル達。 そこは、小さなライブハウスの一角だ。 音割れしてるんじゃないかという大音量の音楽がジャンジャンと鳴り響き、 溢れん笑顔のアイドルたちが華麗にポーズを決める。 彼らの名前は"ジーニアス"4人組の地下アイドルだ。 「今日も来てくれてありがとーっ!!」 リーダー・ジン が笑顔で声を掛けるが、客席から聞こえてくるのは2、3人の歓声。 売れない、地下アイドルなのだ。 「応援、これからもよろしくーーっ!」 「いぇーい!」数人の小さな声はライブハウスの大きな音にかき消された。 ライブ終了後、ジンはメンバーを集め会議という名の相談を始める。 題して「どうすれば売れるのか。」 可愛い担当最年少19歳の柚斗(ユズト)は言った。 「ビラ配りをもっと頑張る!」 それはもうしてる、と一斉ツッコミが入る。 ビジュアル担当の関西人、和希(カズキ)が言う。 「路上ライブみたいなんして見いひん?」 でもそれには許可がいる。その許可は簡単には降りないとみんな知っている。 セクシー担当の21歳、歩夢(アユム)は言った。 「今来てくれてる3人に友達を連れてきてもらう。その友達がまた友達を…て繰り返すとか?」 少しいいかもとなったが、ファンの人達に迷惑をかけるのは申し訳ないと、話は流れる。 アイドルたちは悩む、何か起死回生の一手はないか…。 突然リーダー・仁(ジン)が立ち上がり、高らかに宣言をする。 「俺たちは今日から動画投稿サイトに動画をあげる。 俺達のファンのフリをして、かっこいい動画をあげる、SNSの人気は俺達の人気に繋がる!」 おぉー、と歓声が上がり全員がそれなら行けるかもしれないと確信した。 「俺たちジーニアスまだまだ行くぞー!」 「「「おーー!」」」
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