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気持ちは母も父も私もみんな一緒だった。だけど、未来が変えられないことはもう目に見えてわかりきっている。はずなのに、この現状を受け止めたくはなかった。
ピーーーーー。
鈴蘭の心臓が動いていることを知らせる機械が耳鳴りするような音をたてて止まった。
「鈴蘭!」
私の目からは涙だけが溢れ出す。
初めて体験した目の前の人の死。
まさか最初の一人目が鈴蘭だなんて。
病室は涙声に包まれた。
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