おへんじ、おへんじ。

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おへんじ、おへんじ。

 最近、AIの絵とかAIで自動で文章を作るのが正しいとかどうとか、まあそういう話が多いように思う。ああいうのが流行ると、クリエーターの人達からすれば結構怖いってのもわかる気がする。何より、勝手に自分の絵を学習されて、オリジナルとして出されたらたまったもんじゃないだろうしな。  便利は便利なんだろうが、俺は現在そういうものは使わないようにしようと決めていたりする。  それは俺が絵を描いていてAIが嫌いだからとか、そういう理由じゃない。そう、嫌いなんじゃなくて――怖いからなんだ。  それは、今からする話が起因している。  AIにまつわる怪談なんてあるのかって?これがあるんだよ。結構やばい話が。  今から数年前のこと。チャットなんたらとは違う、もっと小規模のAIサービスが身内で流行したことがあったんだ。  ある個人サイトがあってな?そのサイトの管理人が開発したっつー、とあるAIがあってな。掲示板に書き込むと、そのAIがお返事してくれるってやつで、俺と……あ、当時大学生だったんだけども、大学生の友達数人でよく変な質問して遊んでたんだよ。  大体こんなかんじ。 Q:今日は天気が良いので出かけようと思います。どこに出かけるのがいいですか? A:あなたの位置情報を確認します。……今日、東京都は午後から雨となっております。屋内施設の●●や××に向かうか、もしくは神奈川、埼玉などの方へお出かけするのがいいでしょう。 Q:カノジョに誕生日プレゼントがしたいですが、向こうの趣味がわかりません。喜んでもらえるベターなものってなんですか? A:カノジョさんの好みがわからないとなんとも言えません。何より、向こうが好きなものを尋ねようとしない貴方の姿勢に問題があります。まずは、彼女が好きな食べ物や趣味をある程度聞き出してから、プレゼントを考えるのがいいのではないでしょうか。下手なサプライズは、かえって相手の迷惑になります。 Q:もし異星人が地球にやってきたら、AIさんはどうしますか? A:対話を試みます。向こうがいきなり攻撃をしてこないのであれば、高い技術力を持ちながらもこちらと対話をするつもりがある可能性が高いです。地球にやってこられるほどの知的生命体であれば、地球にも有用な科学技術をいくつか持っているとみていいでしょう。交流することで、人類とAIの大きな発展が望める可能性が高いと考えます。  最初はこんなかんじで、あたりさわりのない質問をして遊んでたんだけどさ。
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