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今、わたしは雑草がぼうぼうに生えているおばあちゃんの家の前に立っている。
建物はよくある二階建ての一軒家なんだけれど今日もおばあちゃんの家は手入れしていない雑草やお花に囲まれていた。
「猫ちゃんはいないかな?」
キョロキョロと辺りを見回していると、いた! 猫だ。発見した。あの猫は朝、わたしの目の前を横切った白黒模様の猫だ。そう牛のような黒いまだな模様(ブチ)が入っている。
「お~い! 猫ちゃんおいで~」とわたしは手招きする。
すると、猫は振り返りわたしをじっと見る。その目の色は黄色でとても綺麗だった。
「ねえ、猫ちゃん。今日の朝、会ったよね?」
猫はわたしをじっと見つめたままにゃんと鳴いた。
「わっ、それってお返事してくれたのかな?」
嬉しくなったわたしの声は弾んだ。猫はまだわたしをじっと見ている。
「よかったら一緒に遊ぼう」
わたしを見ている猫にニコニコと微笑みかけてみる。すると、猫がゆっくりとこちらに向かって歩いてきた。
やったー遊んでくれるんだ。わたしは、ばんざーいをして飛び跳ねてしまった。
にゃんにゃんにゃんにゃんと猫は歩いてきてわたしの目の前でピタッと立ち止まった。
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