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そして、ばんざーいをしているわたしを猫は見上げ、『この子ちょっとお馬鹿さん?』って思っているような顔でわたしを見ている。
「だって、お返事してくれて嬉しかったんだもん。それにこっちに来てくれてたもんね」
わたしはえへへと笑いながら猫と同じ目線の高さに合わせてしゃがみ可愛らしい頭を撫でた。
「わっ、つやつやふわふわで触り心地がいいな」
わたしが頭を撫でると猫は目を細め気持ちよさそうにしている。もうめちゃくちゃ可愛いよ。癒される。幸せだ。
「そうだ、牛柄だから牛柄ちゃんって呼ぼうかな?」
わたしがそう言うと猫改め牛柄ちゃんはにゃんにゃんと鳴いた。
牛柄ちゃん決定でいいんだ。
わたしは嬉しくてまたまたばんざーいをしてしまった。
その時、カサッと音がしたかと思うと、「お嬢ちゃんは猫が好きなのかな?」と言う声が聞こえてきた。
牛柄ちゃんとわたしはその声に振り向いた。あ、この人は‥‥‥。この家のおばあちゃんだ。
わたしが黙っておばあちゃんを見ていると、もう一度おばあちゃんは「お嬢ちゃんは猫が好きなのかな?」と尋ねた。
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