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五年一組の教室に入ると琴家静香を取り巻きの女の子達が取り囲んでいた。
「静香ちゃんの猫のノート可愛いね。あ、クマのペンケースも可愛いね」
ああ、またかと思いながらわたしは自分の席にランドセルをドンと置き座る。
琴家静香は肌が透き通るように白くて目がパッチリと大きい。鼻もしゅーっと通った高めの美人で可愛らしい。
そして、めちゃくちゃ細くてスタイルがいい。静香はお金持ちのお嬢さんらしくていつも可愛らしい洋服を着ている。
そんな静香をクラスメイトの女の子達が取り囲み男の子達は琴家さんて美人だなとちょっと遠くから見ている。
女の子達は静香の洋服や持ち物にそれからヘアスタイルを褒め真似をしたりしている。
静香はこの五年一組のお姫様のように振る舞っている。
わたしは、そんな静香に嫌われてしまったようだ。
それはある日、静香とソックスがかぶってしまったんだけど。
「うふふ、ことりちゃん、わたしとお揃いのハート柄のソックスだね。わたしの真似をしてくれたんだね?」
静香は満面の笑みを浮かべわたしの顔を見た。
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