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私が送らなくなってからも
マサナリ君からのLINEはしばらく続いた。
"おはようございます。
今日は天気がいいですね、洗濯日和☺︎"
こんな当たり障りのない文章すら
私は返事を返す気になれなくなっていた。
私の中でマサナリ君は違ったのだ。
せっかく年末に決意し、出会いがあったのに
結局、私の恋愛は始まらなかった。
そうしてまた私の日常は仕事をして、
休みの日はバレーボールやフットサルをし
たまにカフェで読書するだけの日々。
でも、恋愛がしたいという気持ちが
心のどこかでくすぶっていた。
気がつけば季節は冬から春に変わっていた。
もう連絡がくることがないと思っていた人から
突然連絡がきた。
もしも、この連絡を無視していたら。
もっと突き放していたら。
この辛いけど甘い物語は始まらなかったのかな。
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